【第2話】 会う毎にドンドンと好きにさせて行く方法って?
〜 パブロフの犬と条件反射 〜
【前編】あなたならどうする?
【中編】条件反射とは?
【後編】正しい行動!状況と質問
心理の原理
質問の正解
【前編】 あなたならどうする?
今回2人はM子さんを争っています。M子さんは清楚で笑顔がとてもステキな女性です。2人は彼女の笑顔を見るために一生懸命です。少しでも彼女を喜ばせてあげたいと考えています。2人ともM子さんとは非常に親しい仲であるにもかかわらず、今1歩彼女と親密になれません。ですが友達として2人きりで会うことも比較的頻繁にあります。彼女の笑顔をゲットする為の、どちらのもくろみが成功する確率が高いでしょうか? さて2人のとった作戦は・・・。
☆A君の場合
A君はプレゼント作戦にでました。これは哺乳類のみならず鳥や魚などもする行動で、自然界では頻繁に見られる異性獲得のための行為です。ですがあまり突然に高価なプレゼントをすると彼女がびっくりしてしまいます。M子さんが心理的な圧迫と抵抗を感じてしまわないように配慮し、まず彼女が欲しがっていた安価な日用品をプレゼントをしました。彼女はとても嬉しそうに、快く受けとってくれました。それがキッカケでさらに親密になり話しているうちに、彼女が欲しがっているモノや好きな音楽、必要としているモノが徐々に分かってきましてた。そして会う度に心ばかりのプレゼントをしました。A君は最終的には気がねなく高価なプレゼントも受け取ってもらえるような仲になりたいので、徐々にプレゼントもグレードアップさせていきました。M子さんも受け取る事に慣れてしまい、ほとんど抵抗なくプレゼントを受け取ってくれます。そしてプレゼントの度にステキな笑顔を見せてくれています。
☆B君の場合
B君は褒めちぎる作戦にでました。褒めて褒めて褒めまくりました。ですが事実から大きく逸脱した内容だと不信感が生まれてしまうので、十分に注意して、ありのままの観察を肯定的に受けとめ、彼女がいかにステキかを歯に衣を着せずに称えました。M子さんは照れくさそうですが、とても嬉しそうなステキな笑顔を見せてくれました。B君は心理学関連の何かの本で読んだ内容を思い出し、持ち上げる前に軽く引き落とす事も忘れませんでした。褒められてばかりいるより、少しけなされて、そのあと褒められた方がより好感をもつという人間の心理があると知っていたからです。また毎回同じ所ばかりを褒めていると慣れてしまうので、B君はよく観察して毎回違う所を褒めるようにも心がけました。
【中編】 条件反射とは?
条件付けとは「ある行動を習慣付ける事、または学習させる事」です。これに対し条件反射とは「最初は無関係だった刺激と生理的変化を結びつけてしまう事」です。整理しましょう。
意識でもコントロールできる(と本人は思っている)ものと条件・刺激の関連付け。《 行動や学習 ⇔ 条件・刺激 》意識ではコントロールできない(と本人は思っている)ものとの条件・刺激の関連付け。《 生理的変化 ⇔ 条件・刺激 》
ここでは特に後者の条件反射について考察してみましょう。皆さんはかの「パブロフの犬」は御存知ではないかと思います。犬の頬に手術で管を通し、唾液の分泌量を測定できるようにした有名な実験です。エサを与える前にベルを鳴らす事というを繰り返すと、ベルを鳴らしただけでよだれを出すようになる、という事を証明した実験です。この生理的な条件反射は1度形成されると理性で押さえる事はなかなかできません。皆さんも梅干か新鮮なレモンを想像して見てください。しかもそこに本当は梅干やレモンが無いと理性で分かっていても自然と唾が出てきてしまう事にお気付きになる事ができるでしょう。
つまりパブロフの犬は;
になってしまったと考えられます。
ベルの音 ⇒ エサ ⇒ よだれ
ベルの音 ⇒ エサ ⇒ よだれ
ベルの音 ⇒ エサ ⇒ よだれ
ベルの音 ⇒ エサ ⇒ よだれ
ベルの音 ⇒ エサ ⇒ よだれを繰り返す内に神経回路にショートカット(近道)ができて ベルの音 ⇒ よだれ
【後編】 正しい行動!
今回もA君とB君では、B君に軍配が上がる可能性が高いでしょう。人間嬉しい時には嬉しい時特有の生理状態があります。感情はただ単に脳内で起こっている訳ではありません、生理反射と深い関わりがあるのです。楽しい時に笑いますよね? そして実はその笑いが楽しい気分を増幅しているのです。悲しい時には泣き、その涙が悲しい気分を増幅します。しかし、逆に皆さんは場の雰囲気で笑っているだけなのに本当に楽しくなったり、もらい泣きをしているうちに本当に悲しくなってしまったという経験はありませんか? そうです、脳内で発生する感情と身体で興る生理的変化はお互いに強く影響を与え合う、情緒という車の両輪なのです。
A君のとった作戦は;
A君に会う ⇒ プレゼント ⇒ 嬉しいを繰り返すうちに・・・
A君に会う ⇒ プレゼント ⇒ 嬉しい
A君に会う ⇒ プレゼント ⇒ 嬉しい
A君に会う ⇒ プレゼント ⇒ 嬉しい
A君に会う ⇒ プレゼント ⇒ 嬉しい
A君に会う ⇒ 嬉しいとなってしまうことを狙った作戦でもあると考えられます。
同じくB君のとった作戦は;
B君に会う ⇒ 褒められる ⇒ 嬉しい
B君に会う ⇒ 褒められる ⇒ 嬉しい
B君に会う ⇒ 褒められる ⇒ 嬉しい
B君に会う ⇒ 褒められる ⇒ 嬉しい
B君に会う ⇒ 褒められる ⇒ 嬉しい
を繰り返すうちに・・・
B君に会う ⇒ 嬉しい
となってしまうことを狙った作戦でもあると考えられます。
ではA君とB君の作戦の違いはどこにあるのでしょうか?
それは《物質的報酬(刺激)VS精神的報酬(刺激)》です。
A君のように物質的報酬を刺激とする場合には、その刺激の強度が増していかないと、耐性(飽き)ができてしまいやすい点に問題があります。さらに物質的報酬は形があり残る物だけに、無意識のレベルで嬉しいさの原因がプレゼントである、と分かってしまう可能性が高い事もあげられます。そしてその結果M子さんの目的意識がプレゼントの方へ向いてしまう可能性が高いといえるでしょう。彼女をつなぎとめる為には最後は車やマンションを買ってあげなくてはいけないハメになるかもしれません。
A君に会う ⇒ 嬉しい
となるかもしれないが、
プレゼント ⇒ 嬉しい
になる可能性が高い!
一方、B君のように精神的報酬を刺激とする場合には、新しい髪型、新しい服装、新しい口紅、新しいハンドバッグ、彼女に関する新しい発見や情報など褒める所はいくらでもあります。そしてその強度を高めなくても次はどんなふうに褒めてもらえるか、という期待感から新鮮味が衰えず耐性(飽き)ができにくいという点があげられます。また精神的報酬は無形である為に《 B君に会う ⇒ 嬉しい 》という図式を崩さず、M子さんの目的意識をB君と合う事自体に結び付けておける点が有利でしょう。
B君に会う
B君の言葉
B君の声
B君を見かける⇒
⇒
⇒
⇒嬉しい
嬉しい
嬉しい
嬉しい
プレゼントに反射が形成されたら誰がプレゼントをあげても同じだが、
B君特有のものに条件反射が形成されたらB君以外では効力がなくなってくる。
【終わりに】
催眠術で女性を口説くといっても、常識から逸脱した異常な行為をする訳ではない。むしろとても当たり前すぎるほど当たり前の事なのかもしれない。ラポールの基本もはり相手を認めて誉める事にある。その褒め方にも色々な技術がある。正しい褒め方とそうでない褒め方がある。相手にあった褒め方とそうでない褒め方がある。
面白い事に「一生懸命口説いているのに全然振り向いてもらえないんです!」とおっしゃる方のなかに時々ゼンゼン相手を褒めていない方がいる「彼女を褒めた事がありますか?」と聞くと「ほとんど無い」という。「では口説いているって・・・、何をしているんですか?」とさらに訊ねると「映画に誘っているんですが・・・」と答える。しかも何の映画を見るだとか特定せずに。そりゃついてこないでしょ。口説く ⇒ 食事やデートなどに誘う事だと思い込んでいらっしゃる方がいる。自分の要求を突きつけ、それをのんで貰えないと「僕の気持が伝わらない、分かってくれない」と思い込む困った向きの方だ。口説く ⇒ 相手を心地よくする事だと思ってみてください。そのとてもよい方法がまさに褒める事なのです。
自分なんかどうでもいい、とにかく相手が心地よいか、それだけを考える。まさに「口説く=功徳」なのです。褒め言葉は10褒めても相手が褒められていると感じるのは1ぐらいなものです。ですから今、自分が相手を褒めていると感じる10倍は褒めましょう。
話しは少し変わりますが、スポーツ選手によく見受けられるケースではじめは競技をする事自体が楽しかった(精神的報酬)けれど、廻りからの過度な期待で、大会で優勝してトロフィーを貰ったり、賞状をもらったりして成績を残す事(物質的報酬)が目的になってしまった時からスランプに陥ったり壁にぶつかったりする。例えば野球が楽しくて野球をしていたのが、いつかしお金の為に野球をするようになって自分を追い込んでしまう。やはり物理的報酬に付随する精神的報酬より、直接の精神的報酬が大切なようです。
即効魅惑術ではさらに医療の臨床現場で使われている技術を採り入れて、この生理状態の条件反射を、話術や身体活動による「アンカーリング」や「後暗示」といった技法を使い効率的に樹立します。ちなみにアンカーってのは錨の事ですよ。
パブロフの犬の実験と非常によく似た実験を人間にしたモノがあります。それは…、男性被験者にヌード写真を見せるのですが、その直前にまったく関係ない写真を見せます。この実験では傘の写真が使われたそうです。すると最後には傘を見ただけで欲情するようになったそうです。このヒト雨の日はどうするんでしょうね?(笑)
褒められるのは気持良いものです。皆さんもイタリア人みたいにドンドン褒めてあげましょう。気恥ずかしくて褒めるべきポイントを逆に茶化してしまう方を多くお見受け致しますが、やっぱり男も女も褒められた方が嬉しいのではないでしょうか。それになによりタダです!(←セコイ俺・・・?)
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